指づくりへの想いとこだわりを紹介する「UAG QUALITY」。
高品質な素材、高精度な製法による、 UAG F.Bならではのクオリティを感じてください。


 

金型からつくるために、プロとタッグを。

UAG F.Bのオリジナルウィール「HACK WHEELS」。「KEEP」と「BIRTH」に次ぐ、3つ目のタイプである「PLAS」が誕生した背景には、ある出会いがあった。さらなる指心地を求めて、「ウィールを金型からつくりたい」と思い立ったUAG F.B。「それなら金型のプロに相談しよう」と、自動車や家電の部品製作などを手がけている、三洋製作所の門を叩いたのだった。「普段の仕事は、図面から素材までかっちり決められたものをカタチにするというもの。今回は、図面も素材もイチからお手伝いさせてもらい、共同開発と言ったらおこがましいですが、楽しく取り組ませてもらいました」とご担当者。製作したそのものがパッケージングされ商品になるというのも、極めて稀なことらしい。

100分の1ミリの差を、検証、検証、検証

図面を引き、金型をつくる。そして、4種類のウィールのサンプルをつくって確かめる。これはユルい。これはキツい。その差は、図面上なんと100分の1ミリの違いによるものだ。しかも、素材となるプラスチック樹脂は、成型するときに収縮するが、全体的ではなく部分的に収縮すると、ゆがみが生じてしまう。それを防ぐためには、溶融したプラスチック樹脂を金型にぎゅっと流し込むこと。つまり、ゲート口の大きさが重要となるため、そこでも検証を何度も繰り返す必要がある。

素材も厳選。まだ、「完成」していない。

ひとくちにプラスチックと言っても、実は何千もの種類がある。その中から、指スケのウィールに相応しい素材はどれか、探し当てなくてはならない。三洋製作所は、金型づくりのプロだけでなく、プラスチックのプロ。豊富な経験があるから、的確に判断できる。それがとても心強い。壊れにくいか。滑りやすいか。サンプルをつくってはトラックに装着して確かめる。ウィールとしての完成度だけでなく、指心地まで納得がいくものをつくるのは、とても難しい。「ものづくりに“完成”というのはないと思うんです。もっと良いものを、もっと良いものを、それがものづくりの楽しさ。このウィールは、今の時点での最良です」というご担当者の言葉に、強くうなずく。

仕上げの違いで、2タイプをご用意。

形状が決まり、素材が決まり、最後は仕上げ。ここからはUAG F.Bの工場に舞台が移る。円盤でウィールの表面を削って仕上げるが、その方法でグリップ力やスライドしたときの音が変わる。「地面に触れる部分ですから、とても重要ですよね。たとえば自動車のタイヤのように、表面がどうかで性能が変わるのと同じで。最後は職人の優れた技術が必要です」と、三洋製作所のご担当者。「PLAS」は、仕上げの違いによって、2つのタイプで展開している。

そのひとつが「PLAS-A1」。硬さと高いグリップ力を併せ持ち、これまでにない大きなスライド音で、トリックの臨場感を楽しめる。路面が良い場所はもちろん、コンクリートでも使えるのが特長。海外など、指スケの評価基準のひとつにウィールの「鳴き」というのがあるが、きっと満足してもらえるはずだ。そしてもうひとつが「PLAS-A2」。こちらは、硬く弱めのグリップ力にすることで、スムーズな指心地を実現。スライドを活かしたトリックがしやすく、あえてスライド音も抑えて、より滑りを楽しめる。路面が良い場所、合板の上や御影石などに向いている。

「PLAS」は、今後さまざまな素材を採用し、ラインアップを増やしていく予定。「好きな指心地を、その日の気分やスタイルなどで選んで遊んでほしい」という想いからだ。そして実は、現在開発中のオリジナルトラックのブッシュ(トラックの動きを調節するゴム)も、三洋製作所とつくっている。これからも、UAG F.Bの指スケの進化の裏に、このタッグあり。